押して駄目だったので、引いてみることにしたのですが

登場人物、みんな愛重すぎ....!? 両片思いのすれ違いラブストーリー💛

初回、何書くかちょっと迷って、大好きな琴子先生の作品の感想を書くことにしました。ちょっと重い恋愛をむねきゅん満載に書くことがお得意で、コミカライズや書籍化もたくさん決まってる大好きな先生です。

 こういう傾向を持つ人におすすめ

  • ヤンデレ上等‼‼ ちょっと重めの彼に強く求められたい!!!
  • 主人公の性格も大事‼‼ 健気な主人公を応援したい‼‼
  • なろう小説であってもチープな構成はいや‼‼ 伏線がしっかりしてほしい‼‼

 

 

ストーリー

ヒーローが大大大好きなヒロインが押しまくるスクール時代

男爵令嬢であるシェリーは、ある日伯爵令息のノエルを一目見て、超熱烈な一目ぼれに陥ります。

それこそ本人が、

運命的な出会いがあった訳でもない。ただ、一目見たときから信じられないくらいに彼に焦がれた。自分にはこの人しかいないと思ったのだ。きっと人生の中で、この人以外を好きになることは無いと思ったくらいに。

と述べるほどに。

しかしながら、将来有望なノエルと平々凡々なシェリーが関わる機会もなく、一方的に思いを募らせる日々。しかしながらある日、ノエルのすばらしさを語るシェリーにノエルがたまたま話しかけたことで、二人は挨拶を交わす中になり、同じクラスになったこともあって、二人は話を交わす仲になります。

毎朝、「おはようございます」という挨拶と、「今日も好きです」と告白をするシェリーに対し、「今日もご苦労様」だとか、「君は悩みがなさそうで羨ましいです」とノエルはつれない返事。シェリーはそれでも幸せそうですが・・・。

 

卒業前のある日、進路で悩むシェリー。そんなシェリーにノエルは問いかけます。

貴族令嬢ならば、結婚をすればいいのではないかと。

シェリーはこう答えます

「結婚は、あまり気が進まなくて」

「ノエル様以外の方を、好きになれる気がしないんです」

一生ノエル様だけです

それを聞いたノエルはシェリーの髪にそっと口づけし

 「その言葉、忘れないでくださいね」

と言い残すのでした。

すれちがう社会人時代....。そこでシェリーのとった秘策とは??

社会人になって三年目。仕事も立場も違うノエルとは社交の場でたまたま会えるだけのシェリー。相変わらずアタックを続けるがノエルは優しく応対するのみで、関係が進展する様子はありません。

落ち込むシェリーに友人は、「押してダメなら引いてみたら??」と軽い気持ちでアドバイスをします。

それを真に受けたシェリーは、魔法使いのもとに行って、ノエルに冷たく接するために、「ノエルに笑うことも優しい言葉をかけることもできない」という強い制約魔法を3か月間かけてもらうのでした。

制約魔法は大成功! ノエルはパーティーシェリーが自分に話しかけなかったことに疑問を抱いて声を掛けますが、シェリーは

「そうしなければいけない決まりなど、ないでしょう。貴方に声をかける気分じゃなかったんです」

と冷たくあしらうのでした。

うれしいはずの婚約.....。彼の言葉の真意とは....????

ある日、家に帰宅すると、なぜか父とノエルが共にシェリーのことを待っていました。

「実はな、シェリー。なんとアンダーソン様(ノエル)がお前に婚約を申し込んで下さったんだ」

父は嬉しそうにシェリーに微笑みかけますが、突然のことにシェリーの心は大混乱。

 

ノエルと二人きりになり、婚約を正式に申し込まれるシェリー。

心の中では大喜びのものの制約魔法によって、心ない返事をしてしまいます。

すると、ノエルは

「俺はこんなにも、シェリーのことを愛しているのに」

「俺は、シェリーの為にここまで来たのに」

といい、

「今更捨てるなんて、絶対に許さない」

と泣きそうな顔でキスをするのでした。

 

いきなりの婚約のわけとは!?

「俺は、シェリーの為にここまで来た」というノエルの真意とは1?

魔法をかけられ、ノエルに冷たいシェリーとノエルの仲はどうなってしまうのか!?

 知りたい人は、本編を読んでください

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感想

ヤンデレジャンルの新機軸、ヤンデレvsヤンデレ!!

乙女系の王道ジャンル、ヤンデレ

たいていのヤンデレは「ほかの男なんて見ないで....っ!」と独占欲をあらわにするヤンデレなヒーローに「そんな勝手なこと言わないで‼‼」とヒロインが反抗しつつも振り回されたり、逆に鈍感すぎて気づかなかったりするのが鉄板ですが、この二人は違います。

二人とも相手に抱いている愛がとっても重いのです。

ヒロインのシェリーは6年間一方的にヒーローに会うたびに「好きです」と告白し、

ノエル様との思い出を胸に抱え、仕事を見つけて一人で生きていくつもり

と誰とも結婚せずにヒーローへの愛とともに心中することを宣言する始末。

 

ヒーローのノエルも、制約魔法で冷たくなったシェリーの対応に思い悩み、クマを作ってやつれるほどシェリーを愛しています。冷たくなった彼女に「嫌いでも関係ない、あなたは僕のモノだ」と宣言したり、それでもやっぱり彼女の愛がほしくなって縋り、ちょっとドンびかれるような愛をささやいたり。

本当だったらちょっと引かれるような二人の愛ですが、主人公の天然でどこかずれた性格も相まって怖いというよりはちょっと読んで笑えるようなテイストに仕上がっています。

 

制約魔法の影響を受けたシェリーの対応は決して気持ちのいいものではありません。しかし、そんな彼女に必死になって決してあきらめず愛情関係を築こうとするノエルの健気な姿、そしてノエルのそんな姿に感銘を受けつつも、魔法の影響でうまく気持ちを表せないシェリーの葛藤。そんな二人の姿を応援したくなって、次へ次へとページが進む名作です。

こんな二人がどうなっていくのか知りたい方は、ぜひ一度読んでみて下さい

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